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▲10F クーラーは交換されているがカバーがあるので屋上か真横からでなければわからない
(2011.09.24 七里ヶ浜〜稲村ヶ崎)
江之島電気鉄道として開業以来95周年を迎えた1997年、これを記念して1編成(10+50)が製造された。代替廃車は旧形車最後の吊掛駆動車だった300形302F。なお、10の車号は明治期の単車に存在し、本車は2代目である。

車体デザインはレトロ調とされ、窓の上辺は円弧を描き、ヘッドライトは丸型の所謂「オヘソライト」、床下には救助網を模した飾りが付けられ、屋根上にはクーラーと畳んだパンタグラフの目隠しをするモニター屋根状のカバーを持つ。なお、2000形で見送られたシングルアームパンタグラフは本形式で初採用(PT7121-A)となった。クーラーは在来車に準じた形態のCU77AE2だが、冷房制御装置はIPM素子を採用したモデルチェンジ型となり形状もカマボコ型となった。これはその後他車にも波及している。

車体幅は従来より100mm広い2500mmとし裾絞りを採用、前面も先細りの形状となり、ヨーロッパの旧型トラムを彷彿とさせる。この車体形状は後続の20形に受け継がれているが、装飾部品の省略のほか、前頭部の絞り込み角も変更されておりだいぶイメージが異なる。車体を包むカラーリングもオリエント急行を模したという独特のものである。

座席袖仕切には難燃木材を使用、車内の金属部品はブロンズ仕上げとし、室内灯はモニター屋根の明かり採り窓を模したカバー付蛍光灯と丸型グローブの白熱灯風を併用し「レトロ調」の演出がなされている。なお2000形から受け継いだ先頭部・連接部のクロスシートも備える(連接部は車幅拡大に伴って2+1に戻った)が、50の鎌倉寄り車端部には一人掛け席に代わって折り畳み式のロングシートが設けられ、車椅子スペースを兼ねている(のち折り畳み席は撤去)。

1の位が0から始まる付番方式は現在10形が唯一で、前述の特徴と併せて江ノ電の中でもひときわ異彩を放つ存在である。従来車の付番法則を「鎌倉方+50」と見れば本の鎌倉方は60形となるはずだが、「50番代」を優先してか50とされた(ただ後続の20形はこれに続く形で60形とされ、50番代から外れているが)。

床下の救助網状の飾りは当初、連結器胴受を避けて前面にはほとんど回り込んでいなかったが、入線後すぐに継ぎ足され、現在の形状となった。また側扉窓は当初、1500・2000形同様車外に枠が露出しない形状だったが、引き込み事故防止のため改造(2009年?)され、外側に縁取りが付いた。他者では金属地の銀色だが、本車では黒塗装されている。

以前は、車内広告がJR東日本の「ADトレイン」のように統一された時期もあった。

2006年8月には腰板広告を貼り付けた姿も確認しているが、やはりその意匠ゆえか、広告車に回されることはほとんどない。現在まで色替えもなく、毎回検査ごとにオリジナル塗色を保って出場している。

カバーがあるためわかりづらいが、2011年6月中旬〜下旬頃、クーラーがステンレスキセのCU77CEに交換されている。

編成

藤沢 鎌倉
10 50

各種データ(特記なき限り編成全体の値)

製造所 東急車輛
制御方式 抵抗制御(弱め界磁付)
駆動方式 中空軸平行カルダン式
主電動機 50kw×4
歯車比 6.31
ブレーキ方式 電気指令式(HRD-1D) 発電ブレーキ付
車体構造 鋼製(一部ステンレス)
最大寸法
(長×幅×高)
25,400×2,554×4,000mm
自重 41.8t
※20.8t(10)/21.0t(50)
定員(座席) 144人(53人)
※座席定員は27人(10)/26人(50)
製造年 平成9年
在籍数 1編成

備考的写真 クリックで拡大

1998? 2002.10.12 2005.08.15 2009.09.03 2010.12.23 2010.06.26 2011.09.24
2012.07.14

Nゲージ模型製品
リアルクラフト(クラフト工房ていくわん)
江ノ電10形タイプ(2007年) [1:150セミスケール/9mm] キット 3,780円 完成品 M車16,800円/T車13,650円
インクジェット印刷による紙シールでディテール・塗装を表現し、それを塩ビ板の構体に貼り付けた珍しい形態のキット。屋根は発泡塩ビ板を削り出して使用する。同時に20形も発売されており、構成は同様。裾絞りは省略されている。胴受附近の装飾は改造後の形態。足廻りはMODEMO製2000形等からの流用を想定。完成品は受注生産。
MODEMO/ハセガワ
江ノ島電鉄10形(2010年) [1:150/9mm] 完成品 M車11,340円
2010年秋発売。本製品の発売により、新502F登場後の現有全車輌が何らかの形で製品化されたことになる。既作20形の構成をベースとしたヘッド・テールライト点灯式のプラ製完成品で、M車のみ。特徴的な屋上機器カバーや排障器風の装飾(改造後の形態)のほか、新たな試みとして連接部の幌が細密なモールド入りとなっている。実物では同様であるライト廻りもよりスリムにリファインされ、20形ではいささか不透明だったテールライトレンズの着色も改善された。

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