▲ワイパーが1本となった2001F 左右に旧ワイパーの台座が残っている (2012.09.01 江ノ島)
1990年から1992年にかけて毎年1本のペースで3編成製造された。代替廃車はそれぞれ601+651、306F、301F。

塗装されているのでわかりづらいが車体は前面・窓廻りを除きステンレス製となり、車体デザインも前面を大型曲面ガラスの一枚窓として1000形から大きく変化。乗客の体格向上に合わせて車高・天井高さも100mm上げられ、扉幅も1000形の1,000mmから1,200mmに拡大、側窓も大きくなった。前面方向幕は季節に対応した13種のイラスト入りを用意、黒地白文字の文字幕もあり、1000系列とは異なりローマ字も併記されている(のち1000形にも同様の幕が現れた)。ローマ字併記は以後の新系列にも踏襲された。

パンタグラフはシングルアームとしたい意向であったというが、当時国内での生産が始まっていなかったこともあって下枠交差式(PT4827-A-M)が採用され、結果的に江ノ電では唯一の存在となった。屋根はビード入りとなり、従来車では幕板に設置されていた車外スピーカーは屋上に移されている。オリジナルのクーラーは1000形同様のCU77AE1(容量21,000kcal/H)で、冷房電源装置は角型。

2001・2002Fは江ノ電で初めて前頭部にスカートを装備した。足廻りは台車を含めて1500形に準ずる。

細かいところでは、2001Fのみ当初、前面の車番標記がなかった。本形式からは列車無線アンテナが新製装備となっている。

車内では通勤・通学輸送と観光客輸送の両立を図って、扉間はロングシートとしながら先頭部と連接部には500形以来約30年ぶりのクロスシート(500形の簡易なものとは異なり、高い背もたれと肘かけを備える)を設置、座席モケットも青系となって1000形とはだいぶ印象が変わった。扉上には千鳥配置でマップ式の現在位置表示器を装備、自動放送(当初テープ、のちIC式に変更)も採用された。

通産省のグッドデザイン賞、藤沢市のふじさわ都市デザイン賞を受賞。なお1991年4月登場の2002Fは当初、当時のNHK大河ドラマにちなんだギャラリー電車「太平記号」として運転された(外板への装飾はなし)。

1992年登場の2003Fではマイナーチェンジが加えられ、前面のワイパーが2本から1本となり、連接部のクロスシートが2列+1列から通路を広く取った1列+1列となった。また当時計画段階にあった連結器交換(密連+電連化)へ向けた試験のため、新製時は鎌倉側の2053にのみ密連+電連を装備、スカートは両側とも省略された。併せて2002Fも藤沢側2002を密連化、試験に供され、結果が良好のため翌年から他形式も含めて交換が開始された。

登場後の変化は以下の通り。

1990年代
・1992年、密連+電連試用のため2002の連結器が交換される(スカート撤去)
・1993年、3編成とも密連+電連に統一され、スカートがすべて撤去される
・1999年、2001Fが2000形初の全面広告車となる(期間終了後、一時的に青地+白帯入りの暫定塗色で運用)
2000年〜
・2000年、2001Fの前面に車番が入れられる
・ドア内張りが化粧板からステンレス無地となる
・円筒形の避雷器を取付
・自動放送を20形と同様のIC放送に変更
・2005年、2001Fのクーラー・冷房電源を交換(ステンレスキセのCU77CE+カマボコ型冷房電源、以下同)
・2006年、2002Fのクーラー・冷房電源を交換
・同年、2001F・2002Fにスカートを再装着(以前のものとは若干寸法が異なる)
・2007年、2003Fが水色ベースの「明治製菓号」となる
・2009年? 2003Fのクーラー・冷房電源を交換
・2010年夏、2002Fのドア窓が引き込み防止改造(銀色の枠が露出する形態に、以下同)
・2011年4月? 2003Fのドア窓が引き込み防止改造
・2011年夏、2001Fのドア窓が引き込み防止改造(2000形のドア窓改造が完了)
・2012年夏、2001Fのワイパーが2本→1本に改造

編成

藤沢 鎌倉
2001F 2001 2051
2002F 2002 2052
2003F 2003 2053

主要データ(特記なき限り編成全体の数値)

製造所 東急車輛
制御方式 抵抗制御(弱め界磁付)
駆動方式 中空軸平行カルダン式
主電動機 50kw×4
歯車比 6.31
ブレーキ方式 電気指令式(HRD-1D)発電ブレーキ付
車体構造 全鋼製(普通鋼、一部ステンレス)
最大寸法
(長×幅×高)
25,400×2,450×4,000mm
自重 41.8t
定員(座席) 2001・2002F:144人(62人)
2003F:144人(58人)
製造年 平成2・3・4年
在籍数 3編成

備考的写真 クリックで拡大

 ディテール
2010.06.26 2010.06.19 2010.06.26 2010.07.04 2010.12.26 2010.12.26 2012.02.28
 2001Fのいままで
1999/2000 2006.01.28 2009.09.20 2010.07.13 2011.09.19
 2002Fのいままで
2005.09.17 2010.02.08 2011.06.18 2012.04.07
 2003Fのいままで
1999.08.08 2003 2006.07.01 2008.08.23 2010.07.24 2012.02.28 2012.06.24

Nゲージ模型製品
MODEMO(ハセガワ←長谷川製作所)
江ノ島電鉄2000形"デビュー時仕様"(2005年)  プラ製完成品 M車10,290円/T車5,880円
1990・91年デビュー当時の2001F・2002Fをプロトタイプとしたもので、車番はM車が2001、T車が2002で印刷済。密自連+スカート装備、更新前のクーラー・冷房制御装置で当時の姿を再現しているが、避雷器のみ最近の円筒型となっている。連結器胴受パーツは、実車が上吊り式密自連だった時代でもあり、スカートで目立たないためか省略されている。方向幕は黒地の文字幕のみ付属。
江ノ島電鉄 2000形 "標準塗装"(2007年)  プラ製完成品 M車10,290円/T車5,880円
上記製品をベースに現行仕様としたもの。車番は同様にM車:2001F、T車:2002Fで印刷済。クーラーをステンレスキセ+カマボコ型冷房制御装置とし、カプラーを密連として手際よく最近の形態に仕立てている。連結器胴受はこちらでは実車と変わらない形態となるため他形式同様に取り付けられている。
江ノ島電鉄 2000形 "明治製菓号2007"(2008年)  プラ製完成品10,290円(M車のみ)
2007年以降の広告塗装をモデルとした製品。車番は2003Fだが、部品流用のため前面のワイパーは2本。屋上は当時同編成のみ未更新だったクーラー・冷房制御装置を再現して「標準塗装」製品との作り分けを図っている。
江ノ島電鉄 2000形 "チョコ電2009"(2010年)  プラ製完成品10,710円(M車のみ)
2009〜2010年運行の明治製菓広告車。塗装・印刷以外は「標準塗装」製品と変わりない。車体側面の帯は実車では金色だが、モデルでは黄色で印刷されている。

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