▲303F(2006.03.12 七里ヶ浜〜稲村ヶ崎)
1957年、ボギー車101〜104(1929年・雨宮製作所製)のうち2輌(103・104?)を種車に302Fとともに連接車化改造された。当初は303+303で、1960年に鎌倉寄り車を353とした。

原形は302Fとほとんど同型。1980年代までの変遷も概ね同様だが、グロベン化・窓枠アルミサッシ化・戸袋窓Hゴム支持化は302Fより早く1970年代中盤までには行なわれていた。また1980年代初頭のシールドビーム2灯化にあたって、302Fと異なりライト上に手掛けが取り付けられた。

廃車候補に挙がった302Fは大きな改造が見送られたが、当車は新型車増備後も引き続き使われることになり、さらに以下のような改造が加えられた。

1992年
・冷房化
・カルダン駆動化:台車は1500形をベースとしたTS-837(端台車)・TS-838(連接台車)
・内装改造
・張り上げ屋根化、前位側客扉後退(304Fに近いスタイルに)、乗務員扉上に水切りを設置
1994年
・1月、連結器を密連+電連に交換
・側窓を2段サッシ化
1990年代末
・機器更新(制御装置交換・ブレーキの電磁SME→電気指令式化)、新型車と併結可能に
2002年ごろ
・円筒形の避雷器を取付

性能・客室設備ともに新型車と同等になり、活発に運用されていたが、2006年夏頃から不調のため実質休車状態で極楽寺検車区に留置。運用に戻ることなく2007年9月の撮影会を経て廃車となった。翌2008年3月に搬出され、台車枠など一部の機器は新500形502Fに流用された。

廃車後は303の前頭部がカットされ、しばらく極楽寺検車区で保管されていたが、2009年3月の江ノ島駅上りホーム待合室開設にあわせて同所に展示された。

編成

藤沢 鎌倉
303F 303 353←303
1960改番

各種データ(特記なき限り編成全体の値)

製造所 東洋工機・東洋電機(改造)
制御方式 抵抗制御(末期は弱め界磁付)
駆動方式 吊掛式→中空軸平行カルダン式(1992年改造)
主電動機 37.3kw×4(吊掛時代)
50.0kw×4(カルダン化後)
歯車比 3.88(吊掛時代)
6.31(カルダン化後)
ブレーキ方式 電磁SME→電気指令式(HRD-1D)発電ブレーキ付(1999年頃改造)
車体構造 半鋼製
最大寸法
(長×幅×高)
24,450×2,426×3,975mm(冷改後)
※冷改前全高3,850mm
自重 37.7t(冷改前)→41.4t(冷改後)
※冷改後20.9t(303)/20.5t(353)
定員(座席) 150人(72人)→148人(64人)
※1992年更新に伴い変化
改造年 昭和32年
在籍数 1編成(300形自体は最大6編成在籍)


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 ディテール
2002.07.14 2007.09.22 ---- 2012.10.21
 いままで
1977 1985 1999.12 2002.11.30 2005.09.17 2005.10.17 2007.09.22
2009.04.26

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